【映画】愛を読む人|原作『朗読者』を読んで、もっと深く理解したい。
彼の中途半端な優しさは、多少なりとも彼女を救ったのだろうか…
馴れ初めは相当いかがわしいのだが、一緒に過ごすうちに徐々に満たされてく。
歳の差は21歳。
幸せそうに映るふたりの時間も、
若いマイケル青年にとっては「若気の至り」を積み重ねているだけのように思えて、
ちょっと切なかった。
ハンナが姿を消し、数年後に法廷で再会するのだが、
そこからのマイケルには「喝!!!」だ。
意気地がないというかなんというか…。
気持ちがどうであろうと、できることがあるのでは!!
とまぁ、若くない血をたぎらせて最後までマイケルに喝!をいれ続けたのだが、
若いマイケルには、やはり重すぎたとも思える。
他の人のレビューでは、最後の娘とのシーンに感動したというのが多かったが、
あそこで軽くイラっとした私は、ちょっとハンナに入れ込みすぎなのだろうか。
ネタバレはしたくないので、マイケルをディスるのはここまでにしておこう。
とにかく、前半部分は、やたら危なっかしいのと、ケイト・ウィンスレットが
美しすぎるのとで、話があまり入ってこなかった。
ハンナの様子や行動から、教育の機会を与えられなかったのではないか
ということだけは、察しがついた。
「絶望」なのか「愛」なのか「懺悔」なのか。それとも他の感情なのか…
多分、原作『朗読者』にもはっきりとは描かれていないとは思うが、
原作を読んで、もっと近づきたいと思う映画だった。
キャスト
監督:スティーブン・ダルドリー
出演:ケイト・ウィンスレット, レイフ・ファインズ, ブルーノ・ガンツほか
あらすじ
1958 年のドイツ。15歳のマイケル(デヴィッド・クロス)は気分の悪くなったところを21歳年上のハンナ(ケイト・ウィンスレット)に助けられたことから、二人はベッドを共にするようになる。やがて、ハンナはマイケルに本の朗読を頼むようになりマイケルの想いは深まっていくが、ある日、彼女は突然マイケルの前から姿を消す。数年後、法学専攻の大学生になったマイケルは、ハンナと法廷で再会する。彼女は戦時中の罪に問われ、ある秘密を隠し通したために窮地に追いやられ、無期懲役の判決を受けるのだった。時は流れ、結婚と離婚も経験したマイケル(レイフ・ファインズ)は、ハンナの最後の“朗読者”になろうと決心し、彼女の服役する刑務所に物語の朗読を吹きこんだテープを送り続けるのだったが…
Amazon作品紹介より