【映画サプリ】これが私の人生設計
男も女も単なるアバターだよね。
キャスト
パオラ・コルッテレージ
ラウル・ボヴァ
マルコ・ボッチ ほか
あらすじ
建築家として華々しいキャリアをもつセレーナは、
新たなステップを踏み出そうと故郷のローマに帰ってきた。
しかしイタリアの建築業界は男性中心社会で、ろくな仕事に就けず貯金も底をつく。
ある日、公営住宅のリフォーム建築家の公募を知った彼女は男性になりすましてエントリーする。Amazon作品紹介より
こんな人におすすめ
・キャリア女子または元キャリア女子
・モヤってる専業主婦
・コミカルだけど深いストーリーで、スカッとしたい人
注目・効能
男だから、女だから、年上だから、年下だから、母として、妻として…
っていう、「配役」みたいなものを意識したらキリがない。
「最優秀男性賞」「最優秀お母さん賞」なんて、ないんだから。
男とか女とかいうのは、単なるキャラの外観、アバターみたいなもん。
中身ポンコツでも、課金すればそれなりに見栄えよくなるし。
まぁ時には、そういうの持ち出しちゃったほうが収まりがいい時はあるけどね。
自分がその配役を好きで演じてる場合は、個人の自由。
けど、アバター頼りで自分が有利になろうとするのって、ほんとダサいよね。
「自分、能力ないンスけど、男ってだけで勝っちゃいました。」
「わたし、ポンコツだけど上司だから、部下は言うこと聞いて当然なのよ。」
みたいなことですからね。
あと、他人に配役を強要した瞬間、不愉快コースをばく進していくよね。
電球を交換しない夫に1週間キレてる奥さんに会ったことあるけど、眉間にしわを寄せてまで、なぜそんな不愉快コースを走るんだろう。「夫は電球を換える役」を押し付けるから、さわやかな広い草原が見えないんだよね。
もうひとつ、自分に配役を強要しても、ロクなことはない。
私、キャラ弁が苦手(食べるのも作るのも)なんだけど、息子が幼稚園の時「いいお母さん=キャラ弁」の妄想にとりつかれて2日ほど頑張った。
3日目、息子が
「正直、あちこち手を加えられた食べ物が苦手。キャラ弁やめてほしい。」
といった趣旨のことを幼児のストレートな言葉で言ってきて、笑った。
私が「いいお母さん」に浸りきってた2日間、息子はキャラ弁の苦痛に耐えていたというわけだ。
ま、とにかく。
この映画では、ポンコツ上司を影武者のように支え、悪態をつかれながらも、毎朝コーヒーを淹れ続ける女性が登場している。彼女のラストシーンが特に印象的。
配役に卑屈になってたら、なにも始まらないってことね。