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育児日記に必死になっていたあの頃の自分に言ってあげたいこと

 

画像

写真は、本棚の奥から見つかった16年前の育児日記。
すっかり忘れていたけど、こんなこともしてたなと思いながら
パラパラとめくってめまいがした。

「何やってんだよwww」

まったく読む気にならないが、
何時に何ccミルクを飲んだとか、何時にうんちしてどのくらい寝たとか
びっしり書いてある。
一行日記からは、だいぶ情緒不安定だったということが読み取れる。

誰のために、何を目的に書いたのかもよくわからない。
多分、書いている本人もわかっていなかったのではないか。

未来永劫どこにも需要のなさそうな、この日記のクレイジーさを見る限り、
なんか、色々間違った方向に頑張っていたんだろうな、と思う。

何でこんなことを
妊娠・出産ってマニュアルがあるようで、ない。
今思えば、自分が間違っていないことを確かめるために、
マタニティ&育児雑誌にすがっていたのではないだろうか。

私が毎月欠かさず購読していたマタニティ雑誌のメイン記事は、
ある女性の妊娠から出産までを追う、といった内容だったと記憶している。
モデル妊婦のキラキラぶりに、焦りも感じていたような。

あの頃の自分に言ってやりたい。

キラキラしてるから撮るんじゃないの。
撮られてるからキラキラに見えるの!



出産後も続くマニュアル意識
その後、今度は育児雑誌を貪り読む。
お七夜命名の儀・お宮参り・お食い初めの記録。
全てマニュアル通りにこなし、その後、離乳食にはまる。
母乳が出ない、離乳食を食べないことに始まって、
おむつトレーニングにも失敗して、毎日よく悩んだ。
眠れないくらいに。

今思えば、ほんとバカバカしいのだが、ちょっと意地らしくもある。

悩んだところで、子どものタイミングってものがあるからね。

無知は最強
ロクに料理もできないまま結婚し、すぐに子どもを授かった。
知らないことや、できないことが多すぎる。
というよりも、知らないことすら知らない。
とにかく、いろんな意味で未熟なまま親になった。
今思えば、あんな状態でよく子育てができたと思う。
知らないってことすら知らない無知と若さは、最強だ。

「できない」と思っていることの半分は、
「しなくてもいいこと」だったりするからね。

育児は最大の偉業
自分の仕事に関していうと、
そこまで世の中に貢献していると思っていない。
そして、これからも、おそらく仕事で偉業を達成することはない。
とすると、自分の最大の偉業は、育児だったのではないか。
とりあえず、赤ちゃんというサルっぽい生き物を「ヒト」に育てた。
ごはん食べさせてたら勝手に育った気もするのだが。
知育に関しては、学校や地域の役割も大きい。

いやいやともかく。

自分の役割を大ごとにとらえなくていい。
やらないことを、後ろめたく思う必要はない。
「できない」と悩む必要は、もっとない。
少々手を抜いても、サボっても、子は育つよ。


育児に悩み不眠症気味だった私へ。
今、高校生の息子は、よく食べるし、もちろんトイレも自分で行く 笑。
友達もできて、毎日楽しそうにやってる。

子どもができると、前と同じことができなくなる。
それは、能力の問題ではないのに、できている人を見ると、焦る。
さらに、ホルモンバランスがおかしくなるのか、寝不足でおかしくなるのか、
異常に情緒不安定になり、とにかく思考が暗い方に壮大になる。
そして、思いつめて泣く。

今となっては、「何やってんだよ」って一笑に付すところだが、
当時は目の前のことしか見えなくなっていて、がんじがらめだったのだ。
方向は間違っていたかもしれないけれど、ただ、一生懸命だった。
それだけは、自分を労ってやりたいと思う。

眠れないほど思い悩みながら、よく頑張った。
今、子は高校生になり、元気に育っている。
しかしそれは、睡眠を削って思い悩んだ結果、ではない。
今すぐ寝たほうがいい。